Research Work

研究紹介

表面張力を利用した物質運動の数理解析

関連する研究費

化学反応を伴う粒子運動の数理解析

液滴運動の数理モデルとその数理解析

液滴運動を表現する数理モデルは,液滴の高さを表現する変数を導入することによって,液滴の表面,水面を1つの関数を用いて表し,その関数を用いて表面エネルギー最小化から導出することに成功した.この方程式は特異性を持つ双曲型偏微分方程式となった.また,液滴から展開される界面活性膜を反応拡散系で近似することによって水面の表面張力変化を表現することにした.これと液滴の体積保存条件を加えることによって液滴運動を記述する数理モデルを構成した.この数理モデル中の液滴モデルが特異性を持つことと初期体積保存の制約条件を持つことから一般の差分による数値計算が困難であった.そこで離散勾配流を用いて数値計算をおこなった.その結果,1)小さな液滴は自走する,2)大きな液滴は分裂し自走する,3)分裂した液滴は衝突角度に依存して反射する場合と融合する場合がある,等の結果を得た.

液滴の融合現象

液滴の反射現象


ロウソク火炎振動子の同期現象に対する数理モデルとその数理解析
(科学研究費補助金 萌芽研究,2007年度〜2009年度)

ロウソク火炎振動モデルの構成

複数の洋ロウソクを束ねて火をつけると炎が振動する現象がある. この炎が振動するロウソクの束をロウソク振動子と呼ぶことにする. ロウソク振動子を2つ用意して,適当に置くとロウソク振動子間の距離に 依存して炎の同期現象が報告された. この引き込み現象を起こす機構を数理的に理解することが研究の目的である.

1本のロウソクに火を点けると炎は一定形状を保ちながら燃焼し続けます.ところが,複数本束ねたロウソクに火を点けると炎の形状は一定周波数で振動しながら燃焼し続けるようになります.このロウソク火炎が振動する機構は,(ロウソクの本数が増えることで)ロウの供給と酸素の供給のバランスが崩れることによって生じる完全燃焼と不完全燃焼を繰り返すためだと考えられています.この振動している一組のロウソク火炎をロウソク振動子と呼ぶことにします.さて,このロウソク振動子を2組用意し並べて設置すると,その距離に応じて異なる同期現象が起こります.その距離が十分に近いと同位相同期し(図1(a)),適当に離れていると逆位相同期する(図1(b))ようになるのです.この同期現象はどのようにして起こっているのでしょうか?一見,2組のロウソクの酸素の奪い合いのように思えますが・・

ロウソク振動子の同期現象

                    図1

工事中

 

生理学と協働した数理科学による皮膚疾患機構の解明
(JST CREST研究課題,2010年度〜2015年度)

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Proceedings, Reports, etc.

Proceedings

RIMS Kokyuroku (講究録)

解説・著書

予稿集他

2002年度以降更新を止めています.

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